どうしても、コミュニケーション取りづらいのはなぜ。
高校生、大学生、社会人となると、明らかに他者との関係性作りが上手な人と、「なぜ、、、、」と驚くほどに関係性作りが苦手な人がいます。逆に自分のコミュニケーションもうまくいったりいかなかったり、、、。人を避けるくせに、めちゃくちゃ寂しがり屋で家で涙が出たり。もしコミュニケーションに悩むことが多ければ、アタッチメント(愛着)が影響しているかもしれません。
アタッチメント(愛着)とは
定義
子供が特定の養育者に示す情緒的な絆(Bowlby, 1969)
アタッチメントとは、生まれてから4歳くらいまでに形成される、信頼関係の礎です。生まれてから3,4歳までにアタッチメントを形成しておく(情緒的な絆があると)、他者を信頼し関係づけられる力ができ、その後の人間関係を構築しやすくなります。
アタッチメント(愛着)の成立
成立過程としては 4段階あります。
第1段階(出生〜3ヶ月)
人を識別できないため、近くにいる人物に対してアタッチメント行動をします。人見知りはせず、近づいてきた大人に対して微笑んでくれる赤ちゃんの行動などですね。
アタッチメント行動とは、追視や微笑み(養育者を引き付ける行動)や、しがみつき(自分から養育者に近く行動)があります。
第2段階(3〜6ヶ月)
日常的によく関わる人物へ、特にアタッチメント行動を向けます。養育者が最たる例ですね。
第3段階(6ヶ月~2,3歳)
人物識別が明確になり、人に対する反応が多様になります。例えば、養育者への後追いをするかと思えば、初対面の大人に対しては泣きわめいたり(人見知りですね)。
第4段階(3歳以降)
養育者との間に、独りよがりではない協調性に基づく関係性が出てくるアタッチメント対象が、自分を保護してくれる存在である確信・イメージが子供の中に内在化され、アタッチメント行動の頻度と強度の減少していきます。
アタッチメント(愛着)の個人差
乳児の気質と養育者の感受性・応答性両方の影響により、Ainsworthはアタッチメントの形成を4タイプに分類しました。
安定型・回避型・抵抗型・無秩序無方向型の4タイプに分かれます。詳細は、関連本・サイトより。笑
アタッチメントの影響
アタッチメントの形成がうまくいかずに成長すると、コミュニケーションにおいて困難が生じます。例えば下記のように
具体的なシチュエーション
- 「死ね」「〜なんだよ!!」と、他者への暴言・暴力が多い
- 逆に人間関係を築こうとしない or 築きたそうだがそわそわしている
- ここぞの場面で感情表現が乏しい(人ごととなる)
コミュニケーションがうまくいかないのは、誰のせい?
もしかすると、自分のアタッチメント形成がうまくいかないのは「親のせいだ!」と思う方もいるかもしれません。特に中高生の場合は親の影響が大きいと考えます。だけど、親もうまくアタッチメントを形成できなかったのかもしれません。だから暴言等子供が傷つく態度をとるのかも。アタッチメントは、環境によって変化します、だから落ち込まなくて大丈夫。"やらなきゃいけない事"を通して、人は自分が思うほど悪くない事を経験していきましょう。
関連本・サイト
[書籍] 愛着障害
- 傷つきやすい
- 自分がコミュニケーションうまくとれない
- 知り合いのコミュニケーションのとり方が難しい
など感じている方は、巻末にテストが付いているのでいかがでしょうか?
自分を客観視できると思います。
(今度大学の試験を受けるのですが、その試験勉強を兼ねてまとめました。)